Food & Drink

酒(アルコール)

私はお酒を飲みます。矢沢永吉ではありませんが、だんだん飲める量、おいしく味わえる量は少なくなって来ましたが、アルコールを楽しみます。食事にはアルコールがないと欠乏感を感じます。夕食にはもちろん、ランチタイムにもグラスワインがある方が食事の楽しみがよりいっそう膨らみます。食事が完成するような感じを持っています。
家族もお酒を楽しんでいましたし、学生時代に初めて接した外国、フランスの食習慣に影響を受けたのかもしれません。その後、東京で知り合った外国人の友人たちはみんな酒飲みで食いしん坊。私より量は飲めるし、知識も豊か。アルコールを分解できない体質の人が存在することは知っていましたが、記憶の限りでは、その頃の友人知人には下戸はいなかったように思います。

フランス以外のヨーロッパへ行く機会が増え、その土地のワイン、ビールが幅を利かせている国ではビールを楽しんだりしながら、南イタリアで酒だけ飲みに行くことが皆無に等しい生活習慣に触れ、「意外とお酒飲まないんだな。」と感じたことがありました。

次は上海へ。広い中国では、大酒飲みは北部に多いと聞きました。上海でもお酒を飲む機会はありますが、ここでもまた、酒だけ飲みに行くのではなくて、お酒は食事の友。加えて、食事の友には、“お茶”もその存在感を発揮します。事実、当然と言えば当然、中華料理に中国茶はピッタリおいしいのです。アルコールで気持ちと体がほどけるような感じがないのは物足りないものですが、そのハーモニーや食卓の雰囲気に納得しました。また、おしゃべりをしながら何度も継ぎ足して飲むお茶を入れるための小さい茶器は、飲む物は違えど、差しつ差されつ…と表現する日本の徳利とお猪口のようで、親密で楽しい時間の定番の背景画です。

そして、イスタンブールです。豊かな大地で採れるぶどうで作ったおいしいワイン、またラクという干しブドウから作られる蒸留酒もあり、飲食店によってはアルコールを置いていないお店はあるものの、イスラム圏とはいえ、飲酒には寛容です。
でも、お酒を飲まない人がたくさんいます。全く飲まない人、飲めない人、ラマザン期間は飲まず、普段はまわりに付き合う程度という人… 魚料理のレストランでラクをチビチビやりながらメゼ(トルコ料理の前菜)を楽しんでいる光景に遭遇し、私もそのうちラクをこうやって粋に楽しめるようになれるかな?などと思いました。ところが、「食事にはアルコールがなくちゃ。」というトルコ人に個人的にはまだ一人も知り合っていません!

お酒のことだけを指してはいませんでしたが、以前、ドイツ人の友達が「日本はパラダイスだ。」と言ったことがありました。「どんな国の料理もおいしく食べられる、酒飲んで酔っぱらって道を歩けるし、地下鉄にだって乗れる。」お酒が嫌いじゃない彼がそう話した当時、言葉では理解していました。でも近頃は実感します。

お酒を飲まない人も世の中にたくさんいることは、私は最近になって知りました。